2011年1月31日月曜日

MacのTex環境設定「pTeX」「TeXShop」「LaTeXiT」

今回は,MacにTexの環境をインストールします.
Tex環境のインストールはいくつか方法があるみたいですが,今回は「MacPorts」を利用した方法を紹介します.
Texのエディタとして「TeXShop」を導入します.
また,PagesやKeynoteなどにTex形式の数式を簡単に入れるために,入力した数式をPDFやPNGとして出力するソフトウェア「LaTeXiT」を導入します.

また,MacPortsではWeb上にあるリポジトリのプロジェクトをソースファイルでダウンロードしてクライアント側でコンパイル+ビルド+インストールを行います.
そのため,インストール完了までに結構時間がかかるので注意してください.


事前に,以下のエントリを参考にしてMacPortsを導入しておきます.
パッケージ管理システム「MacPorts」

まず,「ターミナル」を起動します.
念のため,パッケージリストの更新を行いましょう.
  • $ sudo port -d selfupdate
  • $ sudo port -d sync

Texをインストール前に,Ghostscriptのインストールを行います.
Ghostscript上でヒラギノフォントを利用したいので,以下のようなコマンドとなります.
  • $ sudo port -d install ghostscript-fonts-hiragino
Ghostscriptのインストールが完了したら,Ghostview(gv)のインストールを行ないます.
  • $ sudo port -d install gv

それでは,Texをインストールします.
当然ですが,日本語を使いたいので日本語用のTexである「pTeX」を利用します.
オプションで「+utf8」や「+motif」としています.
「+utf8」は文字コードの指定をしており,他には「+euc」や「+sjis」も利用できますがUTF-8の方が良いらしいです.
「+motif」はxdvi環境を入れるということですが,必要ない場合は「+nox11」でも構わないらしいです.
  • $ sudo port -d install pTeX +utf8 +motif
インストールが完了すれば,あとはTexエディタをインストールするだけです.


では,TeXShopを導入します.
TeXShopは以下からダウンロードします.
ちょっと分かりにくいですが,右上に「US server」か「EU server」のリンクがあります.
こちらをクリックするとダウンロードが行われます.

ダウンロードしたファイルを解凍すると,「TeXShop.app」ができますので,これを「アプリケーション」ディレクトリに移動することでインストールします.
起動したら,初期設定を行います.
メニューバーから「TeXShop」→「環境設定」を選択します.
すると,このような画面が表示されます.
まずは「書類」タブを選択してください.
左下の「設定プロファイル」で「TexShop 標準」を選択します.
選択しても「設定プロファイル」の表示が「TexShop 標準」となるわけではないので注意してください.
ですが,設定情報は変更されているので安心してください.
次に,「エンコーディング」を「Unicode (UTF-8)」とします.
続いて,「内部設定」タブを選択してください.
パス設定の,「TeX」と「Distiller」の両方のパスを「/opt/local/bin」とします.
次に,「TeX + dvips + distiller」の部分です.
「TeX」の内容を「~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-utf8」とします
「LaTeX」の内容を「~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-utf8」とします.
次に,「タイプセット」タブを選択してください.
「デフォルトのスクリプト」の部分で「Tex + DVI」にチェックを入れてください.
以上で設定は完了ですが,スクリプトをコピーする必要があります.
「ターミナル」をひらいて,以下のコマンドを実行します.
  • $ cp ~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-euc ~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-utf8
  • $ cp ~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-euc ~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-utf8
最後にTeXShopを再起動すれば設定が反映されます.


最後に,「LaTeXiT」のインストールです.
一応,「こちら」が本家のようなのですが,以下からダウンロードします.

このページの下部に「Download」とありますので,こちらをクリックして.dmgファイルをダウンロードします.
ダウンロードが完了すると,「LaTeXiT-2_3_0.dmg(バージョンによって異なります)」をダブルクリックしてマウントし,中の「LaTeXiT.app」を「アプリケーション」ディレクトリに移動してインストールします.

こちらは特に設定を行わなくても利用することができます.
下部のテキストエリアにTeXの形式に基づいて数式を入力します.
完了したら右下の「LaTeX it!」ボタンを押すと,上部に数式が表示されます.
これをKeynoteやPagesなどの挿入したい部分にドラッグアンドドロップすればいいだけです.

また,標準で数式情報を持ったPDFとして出力されるので,デスクトップなどに保存したあと,そのファイルをLaTeXiTにドロップすれば再編集を行うことが可能です.

PDF形式以外にも,EPSやJPEGやPNGにも対応しています.
上部の数式を副ボタンでクリックすると「イメージをコピー」というのが現れるので,その中から好きな形式を選択すればクリップボードにデータが保存されます.
そして好きなところにペーストすれば数式を挿入することができます.

2011年1月28日金曜日

アプリケーションを簡単に起動する「Quicksilver」

Quicksilverは,キー入力だけで簡単にアプリケーションを起動するソフトウェアです.
アプリケーション→探して選択 という起動方法が面倒に感じる方におすすめです.

公式サイトはこれです
Blacktree
サイトの左のバーの「Quicksilver」を選択すると,図のような画面になります.
ここで,「Download (バージョン名)」をクリックして,圧縮ファイルをダウンロードします.
解凍したら「Quicksilver.app」が現れるので,これを「アプリケーション」フォルダに移動してインストールします.

実際にQuicksilverを起動します.
初回起動すると,利用規約などが現れますが,「Continue」を選択して進めてください.
途中で以下の画面が現れます.
これは,Quicksilverを起動するためのホットキーの設定画面です.
「Hot Key」のテキストボックスに入力しますが,標準(上画面)では「Ctrl + Space」になっています.
しかし,これは他のソフトでもよく使われるコマンドなので,私は「Alt + Space」に変更して使っています.
これ以降は「Continue」と「Finish」を選択するだけで構いません.

設定が完了すると,「Hot Key」で入力したコマンドを打ち込んでQuicksilverを起動します.
ここで,起動したいアプリケーション名を入力すると,そのアプリケーションが候補として出てきます.
ここでEnterを押すと,対象のアプリケーションを起動できます.


最後に,Macを起動したときにQuicksilverも起動するように設定します.
QuickSilverの右上に,逆三角形がありますので,これを選択します.
すると,メニューが現れますので,「Preferences...」を選択します.

ここで,「Start at login」にチェックを入れます.
これでMacの起動時にQuicksilverが起動するようになりました.

Macにインストールするものまとめ

自分用のメモで恐縮ですが・・・

普通にインストールできるもの

ちょっと大変なもの

2011年1月24日月曜日

パッケージ管理システム「MacPorts」

Macにおけるパッケージ管理システム「MacPorts」をインストールします.
Linux系OSにおける,「yum」や「apt」のようなものです.
また,MacPortsはターミナル上で動作します.

MacPortsを利用するには,「Xcode Tool」が必要となるため,こちらを事前にインストールしておく必要があります.
Xcode Toolは,Macのインストールディスク(Mac OS X Install DVD:ディスク1)に含まれていますので,こちらからインストールを行ってください.
10.5(Leopard)の場合,ディスクを開いたら「オプションインストール」→「Xcode Tools」→「XcodeTools.mpkg」にありました.

10.6(Snow Leopard)の場合,「オプションインストール」→「Xcode.mpkg」にありました.



環境によって異なると思いますので,適宜探してみてください.
もしくは,Appleの開発者サイトから最新版をダウンロードすることも可能ですが,その場合はAppleに開発者登録を行う必要があるため,手間がかかります.
Xcode(English)


それでは,MacPortsのインストールに入ります.
公式サイトからディスクイメージをダウンロードします.
The MacPorts Project
 まず,公式サイトの右上に「Download」のリンクがあるので,こちらをクリックします.
すると,この画面に移りますので,ページ上部の本文中に「Snow Leopard」というリンクがあります.こちらをクリックすると,インストール用のディスクイメージがダウンロードされます.
他のOSの場合は,同様に「Leopard」や「Tiger」のリンクを選択すればよいです.

ダウンロードが完了したら,インストーラにしたがってインストールを行います.
インストールが完了したら次は設定を行う必要があります.

まず,MacPortのパスをシステムに設定する必要があります.
ターミナルを起動します.(アプリケーション→ユーティリティ→ターミナル.app)
ターミナルを起動したら,以下の2つのコマンドを実行します.
  • $ export PATH=/opt/local/bin:/opt/local/sbin/:$PATH
  • $ export MANPATH=/opt/local/man:$MANPATH
これでMacPortsのインストールは完了です.
試しにターミナルで以下のコマンドを実行してみてください.
  • $ port
きちんとインストールされていれば,
MacPorts 1.9.2
Entering interactive mode... ("help" for help, "quit" to quit)
というように表示されると思います.
表示されなければ,パスの設定が上手くいっていないので確認してみましょう.

最後に,MacPortsの更新を行ってみましょう.
同じくターミナルで,以下のコマンドを実行してみてください.
  • $ sudo port -d selfupdate
  • $ sudo port -d sync
これでMacPorts自身の更新と,ソフトウェア情報の更新を行うことができます.